NEWSYUKA

2022年3月8日【火】14時24分34秒

陰謀論というのは基本的に嘘ですから、鵜呑みにしてはいけません。
それは常識ですね。
ただ、100％否定するというのも危険です。
それもまた常識なのでしょうが、ツイッターなどでは100％否定する勢いの方が結構おられるようなので、今回はその辺り話したいと思います。

風邪薬を例にあげて考えます。
とある風邪薬の効果に、『①風邪の諸症状を和らげる②風邪の悪化をくい止める』というのがあったとしましょう。
しかし風邪薬ですから、当然副作用も存在します。
『①下痢になる可能性②眠くなる③体が痛くなる④その他アレルギー反応』なんてのはよくありそうですね。
で、普通の人は風邪を引いた時、こういった副作用と効果を天秤にかけ、大丈夫だと思えば薬をのみますし、駄目だと思えば薬をのまずに治そうとします。
これが正しい選択です。
仮にこの薬を50％の人が大丈夫だと思ってのむとします。
しかし薬の販売会社は、もっと売るために安全だという印象を与えたいと考えました。
ここで陰謀論を利用します。
『この薬はとっても危険』という嘘を広めるのです。
その際、８割は本当の副作用を訴え、２割は嘘と分かる酷い副作用も訴えます。
するとどうなるでしょうか。
これは明らかに陰謀論だと考える人が多数となります。
となると、この話は嘘だとなります。
もしも100％陰謀論を否定するとしたら、『この薬は危険』は嘘となり、『この薬は安全』となってしまうわけです。
でも本当は違いますよね。
50％の人にとっては安全ではあるかもしれませんが、50％の人には危険かもしれない薬だったはずなのです。

陰謀論というのは人を騙すものであり、鵜呑みにしていいものではありません。
しかしだからと言って100％否定していいものでもないのです。
陰謀論だからと言ってバカにし、それを100％否定する人がいます。
でもその中には、本当の事も含まれている可能性があるという事は忘れないで欲しいのです。
中には『嘘の事』『証明できないのでどちらとも言えない事』『本当の事』があるのです。
この中で否定していいのは『嘘の事』だけです。
『証明できないのでどちらとも言えない事』は、可能性として保留しておく必要があります。
尤も、大抵の場合は証明できない時点で判断材料にする必要はありませんけれどね。
分からない事は分からない前提で物事を見て、必要なら相応に判断材料にすればいいのです。

プロパガンダもそうですが、嘘をつくときは本当の事を混ぜるのが基本です。
その方が信用されやすいからです。
そしてそれを利用する陰謀論やプロパガンダも、私はきっと存在すると考えます。
だから何事も『真か偽』で考えるのではなく、中身を一つずつ判断していく必要があるとお伝えしておきます。