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2009年04月05日23時57分

テポドンが日本に落ちてくる事はなく、一番可能性の高かった、大きな部分は予想どおりの結果で、皆一安心したようだ。
確かに被害が無かったと言う事では良かったけど、はたしてこれが一番良い結果だったのだろうか。
答えは否である。
ではどういったメリット、デメリットがあったのか、考えてみたい。

まずは北朝鮮のメリットだけど、成功したと言う事であれば、すべてに良かったと言えるだろう。
今後の６カ国協議も、よりイニシアチブを得た事になる。
軍事力という事での力は大きくなり、実際それが世界では有利な事を考えれば、良い事ばかりだろう。
問題は、日本と韓国からの評価だけど、世界から見れば、さほど大きな事ではないのかもしれない。
ぶっちゃけ北朝鮮は、最高の結果だったと思う。
成功していたらね。

一方日本にとって良かったのは、とりあえずの被害が無かった事と、情報伝達等の緊急時の予行演習が少しできた事くらい。
後は危機意識が芽生えたくらいで、結果最悪であろう。
６カ国協議での発言力はますます無くなり、拉致問題はますます解決の道が閉ざされ、隣国の脅威は増え、防衛費を上げようと言う声が国民からも上がっている。
それは国民の税金が上がるって事だ。
更に、結局は今回のこのような北朝鮮の愚行を許してしまった事で、次もノーガードになりかねない。
ミサイル撃っても、文句をちょっと言うだけだろうと思われただろう。
これは次回「人工衛星打ち上げます～」と言われ準備されて、核を撃たれて終わり、みたいなシナリオも簡単に許してしまうかも知れないって事。
まあノドンで既に撃たれる可能性はあったわけだけど、より猶予を与えてしまう結果となった。
他にも色々なカードを北朝鮮にわたしている。
人工衛星打ち上げます～と言って、失敗を装って、人口密集地に猛毒の燃料を大量に積んだロケットの一部を落とす事だって可能だ。
斜線がずれました～なんて言って、東京方面に飛ばしてくるかもしれない。
そしてそれはあくまで、「打ち上げ失敗」なのである。
攻撃ではないから、日本は反撃できない可能性も大だ。
もし反撃しようもんなら、相手からすれば、先制攻撃されたって言えるわけで、中国やロシアを味方につけられるかもしれない。
その時アメリカは、日本の味方になってくれるのだろうか。
ロシア、中国を敵にまわしてなんて、今やアメリカだって戦争を起こせない。
それは、ロシアも中国も、核保有国で、大陸間弾道ミサイルを持っているのだから。
マジでやったら地球の存続さえ危うい。
結局何かあっても、被害がでるのは、日本だけの可能性が高いのである。
これが、常に平和を訴え、軍を持たない日本なのである。
歴史上、軍を持たない、もしくは持っていてもずっと実戦していなかった国ってのは、山ほどある。
その国は一時の平和を得られたわけだけど、結局は武力によってほろんでいる事が多い。
流石に今の世界は、人道的考えや理由無き武力の行使は難しいが、理由なんてどこででっち上げられるか分からない。
力のある国が正しくて、でっち上げも可能なのだから。
単純に軍事力を持てというわけではないけど、とにかくなめられすぎである。

さて、今回の事で、日本人の中にも、多少危機意識を持つ人が増えたであろう事は良かった事だろう。
世間では騒ぎすぎだと言っているが、私はまだまだ足りないと思う。
冷静な判断は必要だけど、このままでは、すべてが北朝鮮の思うがままだ。
なんとなく世界は、悪い者こそ得をする感じがする。
それでも最終的な結果が良ければ良いけど、北朝鮮問題の行く末は、体制が崩壊するか、暴発して無茶苦茶になるか、どちらかな気がする。
今のままではね。
その運に任せるのだろうか。
だから私は、今回の結果と違う結果を、少しだけ期待してしまっていたわけだけど・・・

とまあ色々書いたが、結局私ごときに、何が良くて何が悪かったのかなんて正確なところはわかるはずもない。
ただの私の妄想だ。
だた、その妄想が、最悪な方向で現実とならない事を願う。